教育実践×小学校教員blog

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教室で指示を通りやすくするための○○

<はじめに>

 クラスで、教師が指示を出しても、子ども話を聞いていない、指示通りに動けないということがあります。このようなことで、困っている人は結構いるのではないでしょうか。しかし、厳しいことを言えば、そのような状況になるのは、教師の指示の出し方に問題がある場合が多いように思います。

 そこで、今回の記事では指示が子どもに通りやすくするためのちょっとしたテクニックを紹介します。

 

 教室で指示を通りやすくするためのテクニックは次の3つです。

・一時に一事を伝える

・指示の後に確認を入れる

・数字を入れる

 

 

 教師が指示の技術をつけることは、必要不可欠です。学校では、必ず教師が子どもに対しての指示を出します。しかし、この指示の言葉があいまいだったり、わかりにくかったりすると、子どもたちに混乱を招きます。だからこそ、子どもたちが安心して学習活動を行うためには、教師が指示の技術を身につけることが大切なのです。

 

 

<一時に一事を伝える>

 子どもに、同時に2つや3つの指示を出してはいけません。よく一度にいくつもの指示を出してしまう教師がいます。

 

「教科書の○ページ目を音読します。終わったらノートに日付を書き、漢字練習をしましょう。」

 

 このような指示だと、「先生、何ページを開くの?」と子どもが聞き、『○ページっていったでしょ!よく聞いてなさい』と教師がいらつきながら子どもを叱るシーンがすぐに思い浮かびます。これは、明らかに教師の指示の出し方が悪いのが原因です。

一度に複数の指示を出すと、大人でも混乱する場合もあります。子どもに指示を出すならば、なおさら、一度の指示では1つのことに限定して指示を出すことが重要です。

 

 

<指示の後に確認を入れる>

 指示を出した後に確認をすることで、指示が漏れることを防ぎ、子どもたちが安心して次の活動に入ることができます。先ほどのシーンを例にして説明します。

 

「教科書の○ページ目を開きます。」⇒正しいページを開いているか確認する。

 

 このように、1つ指示を出したら、その後に確認の作業を入れます。こうすることで、指示を聞き漏らしている子どもを見つけ、置いてきぼりにされることを防ぐことができます。

また、子ども同士で確認するという方法もあります。

 

「教科書の○ページ目を開きます。」

「隣の人とページが合っているか確認しましょう。」

 

このような指示を出すことで、正しいページを開いているか確認するだけでなく、授業の中で子どもたちのちょっとしたつながりをつくることもできます。

 この「指示の後に確認を入れる」という技術は、前の項で紹介した「一時に一事を伝える」とセットで使うと効果が絶大です。教師が1つのことを伝え、確認をすることで、子どもたちは安心して次の活動に取り組むことができるようになります。

 

<数字を入れる>

 指示の中に数字を入れると、子どもたちにその指示が伝わりやすくなります。再び、先ほどのシーンを用いて例を出してみます。

 

「漢字練習をします。ノートに漢字を3回ずつ書きましょう。」

 

指示の中に数字を入れると、子どもたちは、どれくらいの漢字を練習すればいいのかを理解することができます。

また、次のようなパターンもあります。

 

「漢字練習をします。新出漢字を使った熟語を1分以内にできるだけたくさんノートに書きましょう。」

 

時間制限を設けて指示を出すと、子どもたちの集中力が一気に高まります。しかも、何をすればいいのか、教師の指示をしっかり聞いていないと、スタートに出遅れてしまうので、教師の発言を注意深く聞く姿勢が身につきます。

 このように、指示の中に数字を入れることで、子どもたちに指示が伝わりやすくなり、スムーズに活動に入ることができます。

 

 

<まとめ>

 以上のように、教室の中で指示が通りやすくなるためには、「一時に一事を伝える」「指示の後に確認を入れる」「数字を入れる」という3つのテクニックを用いることをおすすめします。

 教室で指示が通らなくて困っているという方は、ぜひ一度試してみてください!!